
スコットランド・スペイサイド地方にありながら、独自の「ライトリーピーテッド(ほのかなピートスモーク)」スタイルと、徹底した手作業によるウイスキー造りを貫く「ベンロマック蒸溜所」。
今回ご紹介するのは、その実直なクラフトマンシップが凝縮された特別限定ボトル「ベンロマック スモールバッチ エディション #1(Benromach Small Batch Edition #1)」です。2003年という特定のヴィンテージ(蒸溜年)の原酒から、状態の良い少数の樽のみを厳選してブレンドした「スモールバッチ(少量生産)」の本作。
ウイスキーファン必見のこのボトルの特徴とおすすめの楽しみ方を分かりやすく解説します。
スモールバッチ エディション#1の3つの特徴
1.「2003年ヴィンテージ」の個性を切り取る
ベンロマックのレギュラーラインナップ(10年や15年)が、常に一定の味わいを保つようにブレンドされているのに対し、特定のヴィンテージ入りスモールバッチは「その年、その樽」ならではの個性を最大限に表現しています。2003年に蒸溜され、長い眠りについていた原酒たちが持つ、深みのある円熟感を楽しめるのが最大の魅力です。
2.少数の樽だけを掛け合わせた「一期一会」の味わい
「スモールバッチ」とは、数樽〜数十樽というごく限られた樽のみをブレンドしてボトリングする手法です。ファーストフィルのバーボン樽やシェリー樽など、マスターディスティラーが特別に選び抜いた最高品質の樽が織りなす、このバッチでしか味わえない複雑なハーモニーが堪能できます。
3. 古き良きスペイサイドの「ほのかなスモーク」
1960年代以前のスペイサイドモルトは、現在の主流であるノンピートではなく、地元で採れるピートを少しだけ炊き込んだ「スモーキーな味わい」が一般的でした。ベンロマックはその伝統を現代に受け継いでおり、このスモールバッチでも、熟した果実の甘みの奥に「穏やかな焚き火の煙」をしっかりと感じることができます。
テイスティングノート(味わいの特徴)

長期間の熟成と厳選された樽がもたらす、奥深く重層的な味わいです。
香り:濃厚なバニラや蜂蜜の甘いアロマに、熟したリンゴやオレンジピールのフルーティさが重なります。奥からベンロマック特有の優しいピートスモークと、微かなオークのスパイスが立ち上がります。
味わい:口当たりは滑らかでオイリー。ダークチョコレートや焼きリンゴ、レーズンのような重厚な甘みに、ブラックペッパーやアニスの心地よいスパイシーさがアクセントを加えます。
フィニッシュ:フルーツケーキのような豊かな甘みと、オークの香ばしさが長く続きます。フィニッシュの最後に、焚き火の煙のような柔らかなスモークが鼻腔を心地よく抜けていきます。
味わいを最大限に引き出す、おすすめの楽しみ方
- まずは「ストレート」で香りの層(レイヤー)を探求する
特別なスモールバッチだからこそ、まずは何も足さずにチューリップ型のテイスティンググラスで香りを確かめてみてください。注ぎたてのフレッシュな果実感から、時間が経つにつれて顔を出すスモークやカカオのニュアンスまで、グラスの中での変化をじっくりと楽しむことができます。 - 「少量の加水」でフルーツの甘みを開花させる
ストレートで原酒の骨格を味わった後、常温の水を数滴だけ落としてみてください。アルコール感が丸くなり、バーボン樽やシェリー樽由来の芳醇なフルーツの甘みが一気に広がります。ベンロマックの繊細なバランスを堪能できる最高の飲み方です。
榎商店STAFFより
コンピューターに頼らず、職人の視覚、嗅覚、触覚によって生み出されるベンロマックのウイスキー。「スモールバッチ エディション #1」は、そんな彼らの手仕事の結晶とも言える芸術品です。
アイラモルトの強烈なピートとは一味違う、フルーティさとスモークが優しく調和した「クラシックなスペイサイド」の真髄を、ぜひご自身の舌で確かめてみてください。
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