シングルモルトの中でも特に初心者におすすめされるスコッチが『グレンフィディック』です。このグレンフィディックの種類やその味、オススメの飲み方からウンチクまでご紹介します。
グレンフィディックの歴史と蒸留所
1887年にフィデック川の谷にウイリアム・グラントが蒸留所を造ったのですが、このフィデック川の谷というのがグレンフィディック(鹿の谷)という名前の由来になっています。
当初はブレンデッド用だったのですが、1963年にシングルモルトとして販売を開始し、現在ではシングルモルト世界一の売上を誇ります。
年間生産量もスコットランド最大規模の1,370万リットル。精麦などの仕込みからボトリングまで全て行っているのも特徴的です。
グレンフィディックの種類と味の特徴
グレンフィディック12年
アメリカンオークとスパニッシュオークの樽で最低12年間熟成。
香りは新鮮な洋梨のようなフルーティ。味わいは微量の樽香がもたらす複雑で上品。
フルーティで品の良い甘さのアロマと軽快なミントのフレーバーが特徴的。酒質は軽くクリーンなモルトとしても人気。
私が初めて購入したボトルというのがこのグレンフィディック12年とボウモア12年でした。久しぶりにグレンフィディック12年のハーフボトルを購入したので感想をまとめてみたいと思います。 グレンフィディック12年の感想 最初に …
グレンフィディック14年 バーボンバレルリザーブ
バーボンアメリカンオーク樽で14年間熟成後、焦げた新しいアメリカンオーク樽でフィニッシュ。
香りは柑橘類、ブラウンシュガー、シナモンのヒントを持つ深く鮮やかなバニラノート。焼いたリンゴと熟した夏の果物と豊かなオークの香り。味わいはクリーミーなタフィー、ウッディスパイス、砂糖漬けのオレンジピール、新鮮なトーストオーク、豊かで甘い長い余韻。
グレンフィディック15年ソレラリザーブ
シェリー樽 バーボン樽・そし新樽の3つの個性的な樽で熟成した原酒をシェリーの製法と同様のソレラシステムで熟成。香りはレーズンのような熟成されたフルーツや蜂蜜。味わいはシェリー由来の重厚な味わいにシナモン・しょうがのバランスの取れたスパイシー。
ソレラ樽は決して空にされることはなく年々複雑で豊かな円熟味を増した味わいを生み出しています。
グレンフィディック18年スモールバッジリザーブ
18年以上熟成の原酒をブレンドし熟成。
香りは熟した果実やシナモン。味わいはドライフルーツ・ナッツ・豊かな樽香。
オロロシェリー樽と伝統的なアメリカンオーク樽からナッツのような香ばしさと焼きりんごやシナモンを思わせるまろやかでフルーティで甘い味わい。
グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ
最低21年以上熟成されたヨーロピアンシェリー樽原酒とアメリカンオーク樽原酒をヴァッティングし、4ヶ月間カリビアンラム樽にてフィニッシュ。
香りはバニラ、フローラル、バナナ、いちじく。味わいは口当たりはソフト、その後ややドライ。少しスモーキーさも感じ、ライム、ジンジャーの後味。
グレンフィディック 23年 グランクリュ
アメリカとヨーロッパのオーク樽で23年間熟成。珍しいフランスのキュヴェ樽でエレガントに仕上げ。
香りは林檎の花、焼き立てのパン、砂糖漬けのレモン。味わいは豊かなバニラオーク、甘いブリオッシュ、サンダルウッド、梨のシャーベット、白ぶどう。余韻には長く豪華で甘い余韻。
グレンフィディック 26年 グランコロネ
アメリカとヨーロッパのオーク樽で熟成し、その後フレンチオークの元コニャック樽に2年間の長い仕上げ期間。
香りは活気に満ちていて、トーストオークの甘さが豊富です。フランスのパティスリー、焼きたてのタルトタタン、バターのシューペストリー。味わいは深く、ビロードのような滑らかで、寛大な甘さ。柔らかいブラウンシュガーとスパイスのヒントが入ったカフェクリーム。余韻には非常に長持ちするスイートオーク。
グレンフィディック 29年 グランヨザクラ
アメリカとヨーロッパのオーク樽で熟成し、その後日本の泡盛樽で仕上げ。
香りはゼスティ、熟した果物とカラメルアーモンド。シナモンのヒントと独特のハーブ、リッチなオークのノート。味わいはトーストしたオーク、クリーミーなバニラタフィー、絹のようなタンニン。青リンゴと温まるスパイスとシャーベットレモン。余韻には非常に長持ちするオーク。
グレンフィディック 12年 トリプルオーク
アメリカンオーク樽、ヨーロピアンオークのシェリー樽、フランスのバージンオーク樽の3種で熟成した原酒をヴァッティング。
香りは新鮮な梨、砂糖漬けのプラム、ピリッとしたオレンジと甘いバニラクレームブリュレ。味わいは新鮮な果樹園の果物、バニラファッジ、繊細なオークスパイスが入ったクリーミーな大麦、柔らかくトーストしたアーモンドとジンジャーブレッド。
元々はフランスの小売店向けに販売開始された「グレンフィディック 12年 トリプルオーク」。日本市場でも並行輸入品が見かけれられます。 今回はこのグレンフィディック 12年 トリプルオークはどんなウイスキーかご紹介いたしま …
グレンフィディック Time Re:Imaginationシリーズ
グレンフィディックの上級シリーズであり、長期熟成原酒を使用しているシリーズ。Time Re:Imaginationシリーズは個別に記事にしていますので、リンク先から詳細を御覧ください。
グレンフィディックの豊かでフルーティーな限定版シングルモルト「グレンフィディック30年 Suspended Time 」。 そこで今回はグレンフィディック30年 Suspended Time はどんなウイスキーかご紹介い …
グレンフィディック パーペチュアルコレクション
グレンフィディックから免税店向けにリリースされているシリーズ。こちらは個別に記事にしていますのでリンク先から詳細を御覧ください。
グレンフィディックから免税店向けにリリースされている「グレンフィディック パーペチュアルコレクション」シリーズは現在VAT4まで出ています。 そこで今回はこのグレンフィディック パーペチュアルコレクションはどんなウイスキ …
グレンフィディック エクスペリメンタル シリーズ
グレンフィディックの所謂実験シリーズで、普段は使用しない樽での熟成や特別な方法で選ばれた原酒のブレンドというようなウイスキーをリリースしています。
こちらは個別に記事にしていますのでリンク先から詳細を御覧ください。
グレンフィディックのエクスペリメンタル(実験)シリーズからリリースされた「グレンフィディック IPAカスクフィニッシュ」。 今回はこのグレンフィディック IPAカスクフィニッシュはどんなウイスキーかご紹介いたします。 グ …
グレンフィディックのエクスペリメンタル(実験)シリーズの2番目のリリース「グレンフィディック プロジェクトXX」。 今回はこのグレンフィディック プロジェクトXXはどんなウイスキーかご紹介いたします。 グレンフィディック …
グレンフィディックのエクスペリメンタル(実験)シリーズからの3番目のリリース「グレンフィディック ウインターストーム」。 今回はこのグレンフィディック ウインターストームはどんなウイスキーかご紹介いたします。 グレンフィ …
グレンフィディックのエクスペリメンタル(実験)シリーズからリリースされた「グレンフィディック ファイヤー&ケーン」。 今回はこのグレンフィディック ファイヤー&ケーンはどんなウイスキーかご紹介いたします。 グレンフィディ …
グレンフィディックのおすすめの飲み方
おすすめの飲み方はスタンダードである12年の場合はやはりハイボールがおすすめ。グレンフィディック12年の甘味と爽やかさがハイボールとの相性は抜群です。
グレンフィディック15年ソレラリザーブ・グレンフィディック18年スモールバッジリザーブはストレートがおすすめ。芳醇な味わいをゆっくりと楽しみましょう。
グレンフィディック IPAはストレートがおすすめですが、ホップやモルティさを考えるとハイボールにしても合いそうですね。
グレンフィディックの選び方
グレンフィディックのどの種類を買おうか迷った時には熟成による味の濃厚さから選ぶといいかもしれません。
食中酒としてハイボールにしたいなら、ライトなグレンフィディック12年。
食後酒としてストレートでゆっくり飲むならグレンフィディック15年ソレラリザーブ、グレンフィディック18年スモールバッジリザーブがおすすめ。
新しい味にチャレンジしたい方は是非「グレンフィディック エクスペリメンタル シリーズ」から選んでみるのがおすすめです。
榎商店STAFFより
グレンフィディックは世界で一番販売量の多いシングルモルトスコッチとして非常に人気銘柄です。その万人受けする飲みやすさはウイスキーをこれから始める方でもスムーズに飲めるでしょう。
酒質も軽く甘く爽やかな風味はハイボールにバッチリ合います。
最初に購入するウイスキーで悩んだら是非手にとってみて下さい。
また榎商店では人気の銘柄を擬人化する擬人化プロジェクトを行っています。グレンフィディックを飲まれた方に性格とかを楽しんで読んで共感いただけたら幸いです。
グレンフィディックのイメージキャラクター「フィディック」
最後に「グレンフィディック IPA」解説動画を当社スタッフがYoutubeにアップしています。是非御覧ください。
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